P2P通信について

 
 前回でも話しましたが、「みんなが自分専用の本屋さんモデル」は
P2P通信』を想定したモデルです。
 
P2P」は、只「1対1」の通信する技術を意味しているのではなく、
1つの端末が「クライアント」と「サーバ」を兼ねることです。
「クライアント」兼「サーバ」とは、どういうことかを
「夏休みの宿題」を用いて説明します。
 

クライアント-サーバ型

 
(この物語はフィクションです。実在する人物とは「いっさい」関係ありません。)
夏休みも、残すところ1日・・・Nは、「自由研究」以外、
宿題をまったくやっていなかった。自由研究のテーマは
「夏休みの宿題を全部しないとどうなるか?」らしい。
一方、S君は、「読書感想文」「朝顔の観察」以外全てやっていた。
また、T君は真面目で優秀だったので、始めの1週間で全ての宿題を終えた。
と思っていたが、作文「20年後の自分」を書くことをすっかり忘れていた。
そこで、3人は、近所に住んでいる紙折ちゃんに宿題を移させてもらう事にした。
 
つまり、
サーバ:紙折
クライアント:S,T,N
となる。
 

P2P

夏休みも、残すところ1日・・・Nは、自由研究「夏休みの宿題を全部しないとどうなるか?」を
終えた。そこで重大な事実が発覚した・・・「宿題をしないと先生に怒られる」・・・
あと1日、このままでは間に合わない! 急いで、T君、S君、紙折ちゃんに電話をかけた。
T君もS君も焦っていた。
 
S君は、読書感想文は、紙折ちゃんのを一人称を変えて写した。
同じ人の物を写すと怪しまれるので、「朝顔の観察」はT君のを参考にした。
 
T君は、S君と紙折ちゃんの「20年後の自分」を参考に作文を書いた。
Nは、とりあえず、紙折ちゃんのを片っ端から写していく。
紙折ちゃんは、みんなのサポートにまわった(特にNの
 
コレを、「クライアント」と「サーバ」に分けると
 
サーバ:紙折,S,T
クライアント:S,T,N
 
S君もT君も「クライアント」であり、「サーバ」です。
コレが、「P2P」です。
 
一方、紙折は「サーバ」だけ、Nは「クライアント」だけ、
これは、「クライアント-サーバ型」なのでしょうか?
 
違います。紙折ちゃんは、「クライアント」として「やる事がなかった」だけで、
Nは「サーバ」として、「できる事がなかった」だけです。
 
とまぁ、こんな感じです。